Buyer Guide

OY.AI 買主向けガイド

売主から届いた共有リンクの見方から購入後の引継ぎ手順まで。「履歴付き物件」を安心して取得・活用するための公式ガイドです。

「履歴付き物件」とは何か

OY.AI を使う売主の物件には、修繕・収支・入退去の記録が蓄積。
これが買主にとって大きな価値となります。

過去が全部見える

いつ、何を修繕したか。設備の交換時期。入退去の頻度。口頭では確認できなかった物件の「実績」が時系列で記録されています。

収支実績が明確

家賃収入・空室期間・修繕費・管理費の実績値がわかります。売主の「手取り収益」の実態を数字で確認できます。

取得後もデータが引継がれる

購入後は売主の記録ごと自分のアカウントに引き継げます。取得初日からデューデリジェンス完了状態でスタートできます。

OY.AI の記録はオーナー本人が入力したデータを起点とし、証憑の添付・AI 照合で信頼度が付与されます。第三者機関による外部保証とは異なりますが、証憑の有無と整合性を構造的に確認できる点で、口頭説明のみの物件と明確に異なります。

共有リンクの受け取り方・開き方

売主から届いた共有リンクを開くだけで、アカウント不要で物件情報を閲覧できます。

1

リンクを受け取る

  • 売主からメール・LINE などで URL が届きます
  • URL は useoyai.com/share/… 形式
  • 有効期限は売主が設定(無期限〜指定日)
2

ブラウザで開く

  • PC・スマートフォン共に対応
  • OY.AI アカウントは不要です
  • 物件概要・収支・修繕・履歴タブが並びます
3

必要に応じて PDF 保存

  • 「DD 資料を PDF 出力」で全情報を保存
  • リンクは売主がいつでも無効化できます
  • 商談前に手元に保存しておくと安心です

注意: 売主は公開する情報の範囲を選べます。入居者の個人情報(氏名・連絡先)はデフォルトで非表示です。見えていない項目がある場合は、売主へ追加開示を依頼してください。

物件サマリーページの見方

共有リンクを開いた最初の画面で確認できる情報と、各項目の読み方を解説します。

基本情報エリア

物件名・住所・構造
物件の基本スペック。築年数・構造・総戸数が確認できます。
取得日・取得価格
売主がいつ・いくらで取得したか。売却価格との差異(キャピタルゲイン)の参考になります。
ローン残債・金利
現在の残債と金利。任意開示項目のため、非表示の場合は売主へ確認してください。
信用力スコア
0〜100 点。記録の網羅性・証憑の充実度を表す指標です(詳細は第 6 章)。

収支ハイライト(サマリー)

月次家賃収入(実績平均)
直近 12 ヶ月の平均家賃収入。空室月は自動でゼロカウントされます。
月次修繕費(実績平均)
定期メンテナンス・突発修繕を合算した月次平均。修繕費が多い月の傾向を把握できます。
NOI(純営業収益)
収入から管理費・修繕費・固定資産税・保険を引いた実質収益力。Cap Rate の算出基礎として DD 資料に記載されます。
現在の稼働状況
全室数・入居中室数・空室数。空室率が高い場合は理由をライフログで確認しましょう。

修繕・設備履歴の確認

物件の「維持管理の質」を判断する最重要セクション。
過去の修繕履歴から、今後のコストを見積もれます。

外壁
外壁塗装・防水工事 — ¥2,400,000 / 山田建設
書類検証済  次回目安: 約 10 年後
設備
給湯器交換 — 201 号室 ¥80,000 / 田中工務店
書類検証済  交換後 2 年 / 耐用年数 10〜15 年
点検
法定点検(消防・エレベーター) — 完了
書類添付済
修繕
雨漏り修繕 — 屋上防水 ¥450,000
書類検証済  保証期間 5 年

買主が特に注目すべき修繕項目

設備・箇所 一般的な耐用年数 未交換の場合のリスク 確認ポイント
給湯器 10〜15 年 高額突発修繕(8〜15 万円/台) 各室の最終交換時期を確認
外壁・屋上防水 10〜15 年 雨漏り・構造劣化(100〜300 万円) 直近工事の年数と証憑
エアコン 10〜12 年 入居付けへの影響 全室分の交換記録
配管・排水 20〜30 年 漏水・腐食(50〜200 万円) 築年数と高圧洗浄実績
共用部照明・電気 15〜20 年 比較的低リスク LED 化の有無

修繕履歴に 書類検証済 が多いほど、記録の信頼性が高まります。履歴が少ない ≠ 修繕が少ない ではなく、「記録されていない修繕が存在した可能性」を念頭に置いてください。

収支実績とキャッシュフロー試算の読み方

売主の「実績」を確認しながら、取得後の収支を自分で試算する方法を解説します。

収支タブで確認できること

収入
月次・年次の家賃収入実績グラフ。空室月はゼロ表示。季節変動・空室傾向が一目でわかります。
支出
管理費・修繕費・固定資産税・保険料の内訳。月次の傾向把握に使えます。
NOI
収入 − 支出(ローン前)。取得価格との利回り計算に使えます。

取得後の試算ポイント

  1. 1
    実績 NOI を確認
    直近 12 ヶ月の平均 NOI を取得価格で割り、実質利回りを算出します。
  2. 2
    自己資金・借入条件で組み直す
    売主のローン条件ではなく、自分が想定する金利・期間での返済額を当てはめます。
  3. 3
    修繕積立を加味する
    直近の修繕費実績から、今後 5〜10 年の修繕積立額を月次 CF に織り込みます。
  4. 4
    空室リスクを保守的に見る
    売主の空室実績データを参考に、満室想定ではなく稼働率 90〜95% で試算します。

収支の各レコードには verification_level(自己申告 / 書類添付済 / 書類検証済)が表示されます。家賃収入や大きな支出項目が 書類検証済 かどうかを必ず確認してください。

信用力スコアとオーナー属性の見方

スコアは物件の記録管理水準を示す指標。
高スコアほど情報の透明性が高く、交渉や取得後の運用がしやすくなります。

A: 網羅性
基本情報・収支・修繕がどれだけ埋まっているか
最大 25 点
B: 裏付け
各記録に証憑(領収書・明細・契約書)が紐付いているか
最大 50 点
C: 継続性
直近 6 ヶ月、継続的に記録されているか
最大 15 点
D: 整合性
収入・支出・書類の金額・日付に矛盾がないか
最大 5 点
E: 誠実度
修繕・入退去・賃料改定・業者情報など運営履歴の記録量(ボーナス)
最大 10 点
A
80〜100 点
証憑ほぼ完備
記録の透明性が
最も高い水準
B
60〜79 点
主要証憑あり
DD 資料で
詳細確認可能
C
40〜59 点
証憑一部あり
基本情報は
確認できる
D
0〜39 点
自己申告のみ
追加書類提出
を交渉推奨

E: 誠実度ボーナス を獲得しているオーナーは、修繕・入退去・賃料改定・業者情報といった日々の運営イベントを継続的に記録しています。記録の細かさは売主のデータ運用の丁寧さを示す参考指標になります。

スコアを買主視点で解釈する

Grade A (80+)

証憑完備・追加調査不要

主要な収支・修繕記録に証憑が揃っています。OY.AI の DD 資料で大半の疑問が解決し、追加の書類提出交渉がほぼ不要です。

Grade B (60〜79)

主要項目は証明済

家賃収入・大規模修繕の証憑は揃っています。細部の記録(小修繕・消耗品)の証憑が少ない場合があります。必要に応じて個別確認を。

Grade C 以下

追加書類の提出を交渉

自己申告が多い状態です。修繕費の領収書・過去の賃貸借契約書・振込明細など、主要証憑の提出を売主に求めることを推奨します。

購入後:データ引継ぎ手順

契約成立後、売主の記録データを引き継ぐ手順です。
OY.AI アカウントがない方は、この機会に登録をお勧めします。

1
OY.AI アカウントを作成する(無料)
useoyai.com/login#signup からメールアドレスで登録します。フリープランで引継ぎは完了できます。所要 2 分。
2
売主に「所有権譲渡リクエスト」を送る
OY.AI アプリ内で「物件を引き継ぐ」→ 売主のメールアドレスを入力。または、売主側の操作として「所有権の譲渡」メニューから自分のメールアドレスを指定してもらいます。
3
売主が譲渡を承認する
売主側で譲渡承認の操作が行われると、物件データが自分のアカウントに移転します。修繕履歴・収支・入退去記録・書類がすべて引き継がれます。所要 1〜3 分。
4
引継ぎ完了 — 運用開始
引継ぎ当日から物件の記録管理を継続できます。売主は譲渡後も 7 年間データを閲覧可(確定申告・開示対応のため)。あなたは新オーナーとして記録を積み上げていけます。
5
自分の記録で信用力スコアを育てる
引継いだ記録を起点に、日々の家賃収入・支出・修繕を AI(秘書モード)に話しかけるだけで記録が蓄積されます。スコアを高めることで、将来の借換交渉や次の売却時に有利に働きます。

売買契約前の引継ぎは行わないでください。 所有権の譲渡は、物件の売買契約が正式に成立した後に実施することを強く推奨します。OY.AI の譲渡操作自体は売買の法的効力を持ちませんが、データの移転を適切なタイミングで行うためです。

引継いだ瞬間から使える — AI(秘書モード)で過去を「聞く」

売主が積み上げてきた記録は、引継ぎ後すぐに AI(秘書モード)への質問で引き出せます。管理会社への問合せや書類の探索は不要。物件の「記憶」がそのまま手元に来ます。

こんな質問がすぐ答えられる

「給湯器、各部屋いつ交換した?」
→ 部屋ごとの最終交換日・業者・金額を即回答
「去年の修繕費の合計は?」
→ 月次内訳と合計を年次サマリーで表示
「201 号室の入退去の履歴は?」
→ 過去の全入退去・空室期間・家賃推移を一覧
「この物件で大きな修繕はいつあった?」
→ 外壁・屋上・設備の大規模工事を時系列で提示

引継ぎ後に広がる活用

記録の継続で信用力スコアを育てる
売主のスコアを引き継ぎつつ、自分の記録を積み上げることでスコアがさらに向上。融資交渉・次の物件取得に活かせます。
税理士・管理会社との即座の連携
取得直後から収支 CSV のエクスポートや共有リンク発行が可能。確定申告・管理委託の引継ぎ業務をスムーズに始められます。
将来の売却時の付加価値
売主から受け継いだ記録と自分の運用記録が一体となり、次の売却時に「長期履歴付き物件」として高い透明性を次の買主に提示できます。

よくある質問

買主からよく寄せられる質問をまとめました。

売主が公開範囲を選択できるため、一部情報が非表示の場合があります。入居者の氏名・連絡先はデフォルトで非表示です。また、ローン残債・取得価格は任意開示項目です。見えていない項目がある場合は、売主に追加開示を依頼してください。
すべての記録にサーバー側タイムスタンプが付き、編集・削除は監査ログに残ります。「書類検証済」レコードは内容変更時にスコアが自動降格し、改ざんのインセンティブが下がる設計です。ただし、OY.AI は第三者保証機関ではありません。スコアと証憑の充実度を参考指標としてお使いください。
共有リンクはオーナーがいつでも無効化できます。売主に再発行を依頼するか、DD 資料の PDF を事前に保存しておくことを推奨します。正式な引継ぎ(所有権譲渡)は別の操作のため、共有リンクの有効・無効とは独立しています。
売主が OY.AI を使っていない場合でも、購入後にご自身でアカウントを作成し、過去の修繕履歴・収支データを遡って入力することができます。証憑(領収書・契約書)がある分だけ入力すれば、信用力スコアを自分で育てていけます。
所有権譲渡後、売主は「読み取り専用」で 7 年間、譲渡前の記録を閲覧できます。ただし、譲渡後にあなたが新たに追加した記録は売主には見えません。7 年が経過すると売主のアクセス権は自動的に失効します。